テニスコートを借りて仕事帰りに彼女と打ち合った。
コートは90分借りたので、最初は練習から始まる。
小テニスから始まり、ボレー、ロングボレー、ストローク、クロスストローク、ボレー&ストロークとウォーミングアップをした。
だいぶ体が温まりイイ感じだった!
そこから1時間ほど、乱打をした。
この乱打は、乱打と言いつつもお互いの球は試合さながらの剛速球系だった。
ただ、あくまで乱打なのでコントロールの精度を落とさずにちゃんと相手のいる所に返す事を第一に考えていた。
音がバゴーンバゴーンと凄まじかったが、非常に楽しい練習だった。
テニススクールの練習ではこんな剛速球を打つことも受ける事も難しいので、お互いの利害が一致して「この練習イイね!」と定期的に打つ事を約束した。
ヤツは、今期から中級クラスに上がった。
(他のクラスのコーチが中級レベルだから中級クラスに上げなさいと担当コーチに言ったらしく中級に上がっていた)
ヤツの中級クラスの感想は、「安定性の違いが一番感じる。初中級と比べるとミスが少ない。形が整っていてフォームが綺麗。ボレーが劇的に上手いと感じる。」と話していた。
続けて、「中級クラスの人間はおよそ3年位のテニス経験者が目安らしいよ」と言っていた。
3年かぁ・・・
そりゃ、きっとスゲーな!
だけど今回の乱打のようなストロークなら、俺も中級レベルは間違いなくあるよ!と言っていた。
俺の場合は、総合的に見るとヤバいんだよね。
初中級レベルのダブルスなら、強い武器があればそれで勝てる。
現に、俺の得意のストロークとネット前のボレーはそれなりに良いので試合をすると相手を圧倒する場面もよくあることだ。
だが、1つ1つの技術はまだまだ良くはない。
特にヤバいのがロングボレーとサーブだ。
これは、この「練習」で沢山こなす事で経験を積んで向上を図ろうと思う。
世の中の多くは「努力して改善出来ないことはない」と思っている。
基本的にダメな理由というのは、経験量が少ないのとあるべき姿が想像できていないからだ。
あと半年後には中級に上がってみせる。
で、今回の「練習」の続きだ!
ヤツは、俺の変化に驚いていた。
あの辛口をもってして、「凄く上手くなってる!」はヤル気に大きく貢献してくれた。
だが、ヤツもまたレベルアップしていた。
スライスの切れが増していた。
右側のサイドラインから打って、綺麗に俺の左側のサイドラインのギリギリに突き刺さってきた。
スライスを見ることが少ないので、沢山打って欲しかった。
他の試合でいきなりスライスされたら追い付けてもキチンと対処出来なそう。
より多くのワザを見て経験として蓄積させていきたい。
この「練習」は密度が濃い!
時計を見た。
あと30分だった。
「そろそろ試合しようか!」
ヤツは試合はしないと言って、もっと練習したいと言う。
雪辱戦は延期した。
この「練習」で痛感したのは、それぞれの技術の状態だ。
ヤツのストロークのスピードは速いので、ネット前でボレスト(ボレー&ストローク)のボレー側につくと反応するのが精一杯で、綺麗に足元に返せない。
特にフォアとバックのスイッチが難しい。
俺はフォアボレーの時に無意識のうちに握りを厚くしてしまい、バックのときに握り替えないといけないのでスイッチする時間が慌しい。
そして、足の長いロングボレーを打てるようにしなければならない。
ちょっとボレストのボレが技術的に未成熟な感が否めない。
(ストのスピードが遅いなら何の問題もないが・・・)
あとは、コントロールの精度を上げる事が課題だ。
相手の球が強いとコントロールの保証が出来ない。
試合の場合は何も考えずにMAXパワーで打てるので、速度がメチャクチャ上がるし標準装備している相手の取りにくい場所に打ち込むクセで面白いように決まる。
無意識で相手の取りづらい所に打つのは、きっとバドのクセが残ってるからだと思う。
とはいえ、乱打の際には相手の取りやすい所に打たないとブーイングだ。
だからコントロールもちゃんとつけていかないといけない。
ヤツは言う...
「初中級の男は、力任せばかりでまともに打ち合うことが出来ない。早かろうが、打ち合えなければ意味が無い。すぐにネットするかアウトが目立つ。2〜3回連続に打ち合うと必ずネットにかける。だから初中級の男と打つのはつまらない。下手に力で打つから安定性が極端に悪くてイライラする。だけど、女は打球は弱いがちゃんと返ってくるので打ち合うことは出来る。とはいえ、強いスピンのストロークを打つと返ってこない。大抵強い球を打つとロブに逃げる。これも全然打ち合えない。弱く打たないとまともに打ち合えない。だから、いつも不満が残っている。早く中級に上がって満足出来る練習がしたい!」
それを聞いた俺は
コントロールや安定性は重要なんだ

と思った。
でも、これは素直な感想だと思う。
打ち合っている生徒がどう思ってるかはわからない。
内心どう思っているか不明だ!
だから、こう思っている人は少なからずいるはずだと思った。
いや、お遊びテニス以外の向上心を持つ人は、「金を払って練習しに来てるんだから練習させろよ!」と思うのは普通だと思う。
自分が満足出来る球を打つ前に、ミスをしない事が前提条件だと思った。
最近の俺は凡ミスが少なくなってきている。
ネットにかける事はほとんどない。
練習量が大事なのではなく、練習内容の濃度が大事なのだ。
まともに打ち合えない相手と100時間打っても何のメリットもないが、互いに力強く打ち合える相手と10時間打てれば、そのメリットは計り知れない。
・自分に合う球はどう打てば良いか
・強い球への対処方法
・フィーリングの確認
・良質な経験値のアップ
・他種に渡るテクの体験
・良いイメージ
特に大事なのが、最後の「良いイメージ」だ。
スポーツはイメージがとても重要で、メンタルの状態がプレイに出てしまうと思う。
「絶対にミスはしないし、むしろ打った球は全部入る。どんな球も打てるし、その自信もある」
そう思えた時のプレイは、実にのびのびとしリラックスしているからミスも少ないしベストショットも連発出来て緊張もしなくて済む。
気持ちの状態でプレイが変わるのは実に勿体無い。
なぜなら、気持ちの状態1つで「今の自分」がグッドプレイヤーにもバッドプレイヤーにもなってしまうからだ。
どうせならグッドプレイヤーでいたい。
この「練習」はこれからも継続していこうと思った。
自分に揺ぎ無い自信がついてから雪辱戦をしても遅くはない。
今雪辱戦をすれば、恐らく負けていたと思う。
正直、試合用のスピード重視でコントロール精度が落ちたストロークをヤツが何度も返せるとは思えないが、ヤツのストロークも一般的な初中級レベルの男が打つストロークのスピードよりも断然早いしコースがキツい。
そして安定性が高い。
だから多分負けていただろう・・・と思った。
外見は結構華奢なのにどこからそんなパワーが出てるの?と思ってしまう。
ヤツ曰く、「テイクバックが全て」だと言う。
テイクバックの引きが十分に出来ていないとコントロールも悪くなるしパワーも出ないと言っていた。
この2ヶ月間で改善したい事は...
・ストロークを確実に失敗しなく激しく打てるようにすること
・ロングボレーを正確に打てるようにすること
・強いサーブを打てるようにすること
この「練習」が大きなカギになる事は言うまでもない。